steam版を一通りプレイ。サブイベは一通りこなして15~20時間ほどでクリア。
以下ネタバレあり。まだやってない人はやってみてもいいかも。
今やっても全然面白かった。
古いゲームだなあと思うところもあったけど、1995年のゲーム?マジ?というところが凄くたくさんあって、JRPGが一番栄えてた時代の上澄みみたいなゲームだと感じた。
1.ストーリー
SFをうまくJRPGに落とし込んでいるのが凄い。
同じ地形、同じマップでも時代によってがらりと変わる風景が素晴らしくて、新鮮さと伏線回収を両立させているのが面白かった。
使いまわしを感じるようなマップがほとんどなく、話もテンポが良いので一切飽きずにプレイすることができた。
喋らない主人公=プレイヤーがなりゆきのままに世界を救う所とか、ぶつかっただけの女王といい感じになるところとか、当時のテンプレにあたる部分は全部すっ飛ばして省略しているのが思い切っている反面、駆け足に感じる部分でもあった。要点だけを綺麗にまとめているのは素晴らしいと思う。
逃げた先が滅ぼる寸前の人類が身を寄せ合って崩壊を待つシェルターであったり、基本明るくギャグ調で進んでいくのにゾクッとする展開が挿入されるので緊張感があった。
キャラはカエルが一番好きだったけど、みんな個性的でよかった。
マールよりもルッカが好き。陰キャ眼鏡闇深負けヒロインは俺のツボ。
ロボ関連は現代でも通用するくらい面白い話だったし、魔王の正体のくだりは思わず声が出たし、エイラはえっちすぎる…
主人公が死ぬ展開には驚いたけど、正直あそこで死ぬ必要あったのか?という感じ
タンクして死ぬ展開でよかったんじゃないかなと思うんだけど、あの犬死があってこその最終決戦のリベンジなのかな。
一番面白かったのはサブイベントの回収をしていたとき。全体的にあっさり目なストーリーが深堀されていくのが気持ち良すぎた。
2.ゲーム要素
演出中、時間が止まるのはかなりダルかった。
特に単体魔法を覚えたタイミングでの演出はかなり冗長に感じて心が折れそうになった。
終盤はできることが増えるとはいえ、構成が主人公、マール、魔王(全体攻撃)もしくはカエル(Wケアルガ)だったので、マールがヘイストを撒いて強い魔法をパナすだけというかなり単調な戦い方をしてしまったのが良くなかった。
合体技をどうやって使うかというのが一つ大きなゲーム性になっていたので、それをスキップするような構成になってしまったのは若干後悔している。
ただし、強い装備を集めて自身が強くなって目に見えて火力が伸びていくというのは楽しかったし、ボス戦もただステータスが高いだけではなく、ギミックがちゃんとあったり道中の伏線を回収するような扱いをされていたので全体攻撃を覚えたタイミングあたりからは普通に面白かった。
全体的に簡単なバランスではあるし、終盤ラストエリクサーが8個も手に入るのでストレスが無さ過ぎた。全滅したのは数え切れるくらい。正直もう少し試行錯誤できたほうが好みではあった。
3.システムまわり
移植がかなりひどくてバグだらけだったけど、かなり大きなパッチが入って不具合は軒並み改善されたらしい。
普通にプレイする分にはフォントがダサいなくらいの感じで、高解像度モードにすると最近のエロRPGくらいの画質になって違和感なく楽しめた。
ただ何故かDiscordのGoLive機能を使うとDiscordごと落ちるというバグがあって、既プレイ者に見たいと言われたときにデスクトップキャプチャーでしか配信が出来ず、その場合音楽が配信に乗らなくて困った。とはいえ既プレイ者の脳内ではBGMが流れていたので問題ないらしいが。
4.まとめ
確かにこれは1995年にやっていたら人生が変わるほど面白いと思う。
大きなギミックはないが、とにかく丁寧で質の高い作品だと感じた。
特にドット絵や音楽は前評判通り非常に綺麗で美しくそれだけでずっと楽しめた。
まだやったことのない人に無理に進めるほど気に入ったわけではないが、太古の昔のゲームなのに今やっても面白いという時点で凄い。非常に有意義な15時間だった。