今洒落怖界隈がアツい!!(めちゃ怖ライブ感ホラー作品、瘤報の感想)

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マシーナリーとも子さんの以下の記事を読んで、はえ~じゃあ読んでみっか!となり忌禄を読了しました。nlab.itmedia.co.jp

 

 

はっきりいって死ぬほど好みで、要はドキュメンタリー風ホラー。コワすぎ!とか放送禁止感のある話なんですけど、「読んだやつも同罪よ~」みたいな感じのギミックが至る所にあって嫌な感じです。

アマゾンのレビューからの引用ですが、電子書籍ってページをめくるときに(ページをめくるアニメーションがあったりはするけど)一気に次のページが表示されるじゃないですか。自分は蜂がめちゃくちゃ苦手なので浦安鉄筋家族とかああいうギャグマンガのワンシーンとかくまのプーさんでも、ハチの巣が落ちてきてひどい目にあう系のオチは苦手で、そんな感じでホラーとかもページをめくるのをやめたり本を閉じたりして自衛した経験がある人は少なくないと思います。電子書籍はそれができないんですね。
ヤバ!と思った時にはもう表示されちゃってる。それが見たら死ぬお札とか呪いの祝詞とかでも。

そんな感じでいわゆるお憑かれ様でした みたいな話が多め。メタ的というか巻き込まれ系ホラーというか。作品がもし本当の話だったら自分は3日後には死ぬよりひどい目に合うので、見た後イヤーな気持ちになる。自分は無敵なので死にませんが。

それ系最強のやつ(頭の悪い表現)が残穢(※ネタバレ反転 なんかめっちゃヤバい呪いを解き明かそうとして歴史を紐解いていく話なんだけど、”実は残穢(本、映画)自体が呪いを伝播する方法でした”というオチになってる。急に視聴者がプレイヤーになる恐怖)で、自分はこの作品めちゃくちゃ苦手。あまりにも恐怖に容赦が無いから怖すぎて気持ち悪くて。まあただ話の構造的には非常に好みなので嫌いだけど好きな作品というか…

話が盛大にそれましたが、忌録があまりにも面白く、流れでホラー作品にハマっています。特に一昨日公開された、異憚作家の梨先生による瘤報という作品が良質かつ洒落怖感、ライブ感のある作品だったので伝播させようと思います。自分はもう終わりなので。

https://twitter.com/pear0001sub/status/1380441040595812352

 ここからは作品のネタバレがあるので、ご自分で楽しみたい方はどうぞ原作から楽しんで下さい。そこまで長くないです。

 

 

 

 

なんか凄く偶然が重なって怖いんですけど、忌録を読んだのが洒落怖スレを見て進められた3日前で、読み終わったのが2日前、昨日考察まとめ(おそらく作者がまとめてるやつ)を見ていたら、関連付けで名作ホラーまとめみたいなのを発見して瘤談を見る。これはこれでかなり怖くて印象に残っていて、それに関連する話をツイートしたところ、それを見たフォロワーが「こんなんあるよ~」とRTしてくれたのが瘤報でした。
中身を見ると椅子の上に立って見下ろす女のくだりで、「あっこれ昨日見たやつのシリーズじゃん!」と気づいてめちゃくちゃテンションが上がりました。ここまでのスピード感がヤバくないですか?
これは忌録を読むと死ぬというか〇〇になるという呪いを受けたけどなかなか死なない俺に対するさらなる呪いの上乗せなんじゃないかとか、シンクロニシティ的なワクワクとか、こういうのが怖いのを更に怖いたらしめていて気が狂いそうです。

twitterで感想を検索すると、梨先生の瘤シリーズはもう一つあり、瘤告というらしいです。これがネットプリント限定の公開らしく、すげえ発想だなあと思いました。
公開日時がもう終わっているので残念ながら閲覧できませんが、どうせこれも同じ類の呪いなんだろうなと思うと読まなくて良かったという気持ちと読みたい危険な好奇心とどうせ忌録と瘤シリーズ2つで3回死ぬんだからもう一個増えたところで変わらないよという気持ちとせめぎ合いながらツイート検索していると、
この瘤告、朗読している女性がyoutubeにいるんですね。

www.youtube.com

前編、中編、後編に分かれてアップロードしているようなのですが、前編、中編までアップロードされたところで更新が止まっています。(それとも削除された?)これも含めて梨先生の仕込みなの?ここで唐突にやめたの?呪いで死んだの?うわ~~怖いよ~~~(読めなかった人がネットに全文あげてる不届きものを期待してググるのを見越してここまで仕込んでるとなると、もう凄すぎてお手上げ…)
読み方もめちゃくちゃ明るくて、なんも意に介してないような読み方なのが逆に怖い…

ネットプリントできた人の感想から察するに、QRコードかURLのようなものが添付されているようで、おととい公開された瘤告に合わせて何かURL内の記述も変わっているようです(見たら泣いちゃうらしい…)

何が書いてあるんだろう…めちゃくちゃモヤモヤする…
この断片的にしか話に参加させてもらえてない感じがまさに”あのころ”の洒落怖みたいで、あ~一番楽しんでるのは俺なのかもなあと思っています。

梨先生はnoteやネットプリント、前時代的なzipファイルでの配布などありとあらゆる媒体を利用して呪いを振りまいているのですが、第四の壁を抜けてくる系の話が大好きなので、DDLCを遊んだときと同じくらいの衝撃でした。読み手を怖がらせるには、”フィクションという一枚壁を隔てた場所でなく、本当に今自分の周りで起こっているんだと思わせる事”が最善手というアプローチを究極まで突き詰めていて、これはインディーズゲーム等で新しい表現に触れている時と同種の感動があります。

昔、掲示板という伝達方法でそれが行われて久しく、当時のあのライブ感を味わいたい人に是非おすすめしたいです。一緒に死にましょう。