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滋賀から来る友人と合流するため朝9時半のフェリーで西表島を出 る無茶なスケジュール。
西表島には2つのフェリー港があるが、 波の荒くなる島北部着のフェリーは冬期はほぼ欠航となるため、 南側の港へ向かう。
途中黒い塊が車の前を横切り、慌ててブレーキを踏んだ。 イリオモテヤマネコを期待したが、野生のイノシシだった。
それにしてもデカい。 写真を撮らせてくれたので飛び出しは不問とする。
帰りのフェリーに問題なく乗る事が出来、石垣島へ戻る。 途中に基地局が点在しているためか、 船上にも関わらずドコモの電波が入るのでツイッターを楽しんだ。
石垣島の地理を軽く説明すると、空港周辺にはほぼ何も無く、 観光客はレンタカーを借りて島内の観光地を巡るか、 フェリー乗り場行きのシャトルバスに乗り込んで離島散策に向かう かのほぼ2択に絞られる。
外周沿いに展望台などの景色がいいポイント、 整備されている浜辺の周りにはリゾートホテルなどがあり、 沖縄本島で言う国際通りのようなショップが点在する場所はフェリ ー乗り場周辺にしか無い。
空港に行ってもやる事が無いため、 フェリーを降りた後はフェリー乗り場周辺でショップ巡りをしてみ んさー織りに代表される名産を見学して回った。
このときからずっとみんさー織りの財布に一目惚れし、 この前イオンで購入したタイの民芸品と色が合うので購入した。 とても気に入っているが、 普段使いすると汚れたときかなり悲惨になりそうで今から怖い。
友人と合流し、 レンタカーを手に入れたので本日は石垣島北部を観光する事に。 ガイドブックに一切乗っていない「エコロード」という、 市が整備した道路がドライブに最適という情報をyoutubeの 変なおじさんから入手していたので、 途中で八重山そばを食べながら向かう。迷わずに「開放厳禁」 と記載している厳重な柵を発見する事ができた。 かなりいかついが、 これはセルフで開けてしっかり閉めるということを勉強していたの で、物怖じせず入る。草木が生い茂り、 車1台がギリギリ通れるような悪路を抜けると、 牛糞がそこら中に落ちている開けた場所に出た。
牛糞と大量の足跡が浜辺に続いているので車から降りて向かうと
石垣牛の大群が波打ち際でチルってる!
おもろすぎ pic.twitter.com/o27Eur0oFO
— のす (@nosunosu) 2023年1月19日
テレビでも見た事の無いような光景にテンションは爆上げだが、 近づくと大きな牛が立ち上がって警戒し始めたため、 邪魔しないようにそっと立ち去った。
恐らくここは放牧地になっており、 自由な環境で育てられた食肉を育てているのだろう。
全長4kmほどの悪路に悲鳴を上げながら進むと林を抜けるたびに 景色が変わり、牛のみならず馬、ヤギなども放牧されていて、 牧羊犬に追い回されたり(じゃれているだけのような気もするが) 、ボス牛に道を塞がれて立ち往生したり、
文化財の看板があったので車を降りて徒歩で向かい遭難しかけたり 、観光地を回るだけの今回の旅の中では一番自然と触れ合い、 翻弄される体験が出来たのでかなり満足度が高かった。ただ、 レンタカーで行く場合は保険をしっかりかけないと楽しさより不安 のほうが勝つので注意。
本日の宿は『宿屋lotus』、 オーナー夫妻としゅりくんという犬がお出迎えしてくれる。 あと猫猫猫猫猫。 動物アレルギーが心配でない人には文句なしにオススメの宿であっ た。一番の理由はなんと言っても夕食。
元焼き肉屋らしいので夕食は期待して行ったが、 あまりの素晴らしさに二人とも驚きっぱなしであった。
今まで食べた中で間違いなく一番美味しいナムルから始まり、 もずく、やっこなどの一品料理、そして肉。
肉だけで宿泊費分くらい取っても問題ないほどのお肉、 釜で炊いたご飯、 そしてこのゆし豆腐の謎のスープが本当に美味しい。
豆乳とラー油で味付けされていて、今まで食べた事の無い味。 次から次へとニコニコしながら絶品料理を出してくるので、 限界までお腹を空かせて宿に向かうのをおすすめする。 私も気合い入れて完食したが、 何年かぶりに食べ過ぎて動けないという体験をした。
朝は豪華なサンドイッチプレートでこれもまた最高。
しゅりくんに果物を狙われながらの楽しい食事だった。(でも、 舐めたり勝手に食べたりはしない。 よくしつけされていてかっこいい) オフシーズン価格ではあるものの、 1万円ちょっととバグってるコスパのお宿で、 次回来訪時も絶対来ますと店主と約束して別れた。 良すぎてあまり人に教えたく無いほどの宿だった。
この日も一人合流するため、宿から空港へ。 時間つぶしにバンナ公園の展望台で景色を楽しむ。
合流後は本日の宿泊先、『リトルマーメイドホテル』 のスタッフさんが送迎してくれた。
このホテル、1室3人1泊で一人4800円という安さで、 30分かかる空港まで送迎付き、 24時間2200円でレンタカー貸し出しという恐ろしい安さ。 客室がショボいなんて事も無く、とても広く清潔で、 ベランダには休憩用の椅子がある。オフシーズンとは言え、 とんでもないコスパ宿だ。欠点を上げるとすれば、 市街地から若干遠いのと、 シャワー室に湯船が無い事くらいだろうか。 スタッフの方の対応も気持ちよく、 ここも再訪したいと心から思った宿だ。
受付にウサギとミミズクが居てとても癒された。
この日は借りたレンタカーで川平湾、 玉取崎展望台などの観光地を中心に巡り、 夜は適当に入ったおでん屋へ。
客は私達だけで、 頑固おじいとおばあがゆっくりとした動きで注文を聞いてくる。 常連が楽しむお店で観光客は歓迎されていないのかと一瞬思ったが 、頼んだおでんセットのビジュアルが最高すぎる。
沖縄特有のおでんタネ、 豚足は出汁がしみ込んでトロットロになっていて特有の豚臭さもない絶品。 青菜や垂らし揚げといった見た事の無い具も美味しく、 最初は不安だった一同もだんだんと笑顔になっていった。 途中追加注文したとき、「おでん口に合いますか?」 とおばあに聞かれて「最高にうまいです!」と言ったときにニコ~ っと笑ってくれた時、本当に来てよかったと思った。
移動日を除く最終日、この日は朝9時集合でダイビング。
那覇の青の洞窟等はビーチエントリーなのだが、 石垣島のダイビングスポットはほとんどがボートエントリーらしい 。この日も「マンタがみれる」 という触れ込みのスポットに連れて行ってもらう。 私達以外にも2組、合計8人のダイバーが乗り込み、 釣り船のようなサイズの船は勢いよく走り出した。
予約した際には、「マンタ」 というくらいしか指定していなかったが、干潮時に出現する「 幻の島」に寄って記念撮影をしてくれたり、 暖かい食事やお湯を用意してくれたり、 サービスも良いショップだった。(旅先のアクティビティショップはよく調べないとガチャになるから心配だった)
何よりしっかりと「マンタと泳ぐ」 という目的を達成させてくれたので大満足。 水族館のマンタからは考えられないような雄大な姿に感動しっぱな しだった。
ヤバない!? pic.twitter.com/CimTNRTH2t
— のす (@nosunosu) 2023年1月21日
帰りが爆速で死ぬほど揺れて超怖かった。まだケツが痛い。
この日は私のたっての願いでANAインターコンチネンタルリゾー トという石垣島で一番高級なホテルに背伸びさせてもらい宿泊した。
シヴァガミが火の儀式やるアレもあった。
シーズン中は一泊4万からという高級リゾートだが、今回は1. 6万円で泊まる事が出来た。
ナイトプールやデカすぎる庭、ビーチ、ジムまである豪華さだが、 やはり冬はどれも楽しみ尽くすという事が出来ず、 前日までの素晴らしいコスパの宿と比べると微妙というのが正直な ところである。
子供の居る家庭だと、 少し高くても安心できる宿というのはありがたい存在なのだろう。
ただ、朝食のビュッフェはとても美味しく、 席についてから卵料理を選ぶスタイルは「さすがリゾート…」 という感情になれてよかった。 頼んだオムレツにはハムとチーズが具として入っておりとても濃厚 で美味しかった。
間違いなく今週一番柔らかいベッドで12時間近く眠る。
名残惜しいが石垣島最終日。友人達とは飛行機の時間が違うため、 それぞれと別れを告げゆっくりと過ごした。
石垣島の感想
宮古島がひたすら自然と触れ合うだけのシンプルな離島であることと比べ、 石垣島にはとにかく豊富なアクティビティと、 人口が多いからこその便利なスーパー、多くの観光名所があり、 多人数で旅行するのに向いている観光地だと感じた。 競合が多いからかローカル宿のコスパは異常に良く、「食」と「 離島の豊富な自然」にだけフォーカスすれば、 最高の観光地だろう。
しかしながらそれぞれが素晴らしい景色は代わり映えしない事は確かなので、 何泊もする予定の人は石垣島の良い景色は一箇所か二箇所にして離島にチャレンジすることをおすすめする。がらりと変わる風景や雰囲気が八重山諸島の魅力であるのは間違いない。
今回唯一の心残りは天気。一度も夜晴れる事が無く、 楽しみにしていた夜景が楽しめなかったのは残念である。特に西表島は夏の晴れた日に観光したらまた違った表情を見せてくれると思うので、 次回は晴れてくれる事を祈る。もしくは超長期滞在もしてみたい。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。 石垣島旅の参考になれば幸いです。