のすのゲーム感想ブログ

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激重精神疾患ADV 病みっ子トラブルメーカー 感想

きゅるんっ!ここはトラブルメーカーな「病みっ子」を収容した精神病院!
主人公のあなたは、3人の女の子にプレゼントをあげて好感度をあげながら、みんながハッピーハッピーになれるように治療をしていくよ!

果たしてあなたはみんなを幸せにできるかな? みんなってのは、「あなた」も含まれているからね。

ジャンプスケアと精神疾患を題材にしたゲームに興味がある人は、おすすめはしないけどやってみてもいいのかもしれません。いや、あまり人に勧める作品でもないかな正直。

※この先は中盤の展開のネタバレがあります。また、精神疾患、いじめ、トラウマ、毒親、自傷行為などに触れるため、心身が健康でない人は落ち着いている時期にご覧いただくか、閲覧を控えていただくようお願いいたします。



精神疾患を題材にしたゲームのなかで最も真摯に創作として落とし込んでいる作品だと感じました。

最初こそ、ヒロインの好きなものを与えて好感度を上げる、そして嫌いなものをあげてしまうと、グロテスクな殺傷イベントがおきてゲームオーバーになってしまう。そんなよくあるスプラッタホラーなのかなと思っていました。
しかし、中盤からは人が統合失調症を発症するまでの「そりゃおかしくもなるわ」とすら思うようなひどい体験をプレイヤーが追体験するシーンが5~6時間ほど続きます。正直OMORIやNight In The Woodsはエンタメとして手加減していたなと実感するほど、オブラートや糖衣では包み切れない苦味が吹き出してきていました。

右耳から聞こえてくる「死ね」「死ね」「死ね」の大合唱。いじめによる被害妄想なのか、本当なのか幻聴なのか曖昧な他人の笑い声。そして明るいシーンにはここぞとばかりにアップテンポすぎるBGMや場違いなクラシックが流れ、かと思えば無音になり、不協和音のノイズがギリギリと流れる。
グロいから飛ばそうにも、かなりのウェイトタイムが設けられており、ねっとりまじまじと綿密に描写され、どんどんと疲弊させられます。

しかしこの作品は、ただそういった暗い被害報告をやりたいわけではなく、この世界とはなんなのか、主人公は何がしたかったのかと話が進むにつれ、伏線が回収されていく作りなのは意外で、そういう意味で「真摯」だと感じました。そして、真摯すぎるこういったマイノリティの作品というものは、少し手加減して貰えないと半分くらいは共感できず、ただただ引いてしまうものだということも勉強になりました。共感して理解するという感情がただただおこがましいもののように感じます。

自分はもういい年なので、主人公がひどい目にあうたびに「ここもっとうまくやれただろ」みたいなオトナのズルさで立ち向かおうとしてしまうんですよね。だからいまいち入り込めない。殴ってきたやつには殴り返さないと(警察を呼ぶとかね)気がすまない。
でもこれを直球ど真ん中どてっぱらで受けられる10代の頃に遊んでいたら、大きな傷を自分にも、下手したら身内や友人にも残していたことは間違いないでしょう。「メンタルヘルスに興味がある若い子におすすめ!」とは口が裂けても言い難い劇薬のような作品です。

特に序盤の患者やリリカと(比較的楽しく)やっているシーンがかなり面白く、効果的に挿入されるジャンプスケアの良さもあって非常に好みだったのですが、後半はファンタジーは鳴少なめに、ひたすらにコンビニの露悪エッセイみたいな内容が続くのであまり好みではありませんでした(単にかわいそうな人がもう一人増えるのはもう耐えられなかった)。でも最後まで見届けられてよかったなという気持ちもあります。

あとこれはツクールゲーの仕方ないところなのかもしれませんが、タイトルに戻るボタンがあればもっと楽だったのと、フラグ管理にミスるとまた長時間辛いシーンをやらなきゃいけないので、攻略ガイドを観ながら遊ぶくらいでちょうどいいとも感じます。

部屋を暖かくして、隣にはYouTubeのなかやまきんに君の動画を用意しながら遊ぶのをおすすめします。


"正直ファンコミュでこの主人公のファンアートが多いということが分かった瞬間が一番ドン引きでした"