太陽がなんか弱くなってる。太陽と金星の間になんか虫みたいなのがたくさんいる。その二つは負の相関があり、指数関数的に太陽は弱くなり、虫は増えていく。もしかして太陽を食べる虫!?
虫は我らが太陽だけでなく、宇宙中の恒星で確認されていて、宇宙全体が食い荒らされていた。でもなんか1個だけ虫がいても弱まらない恒星がある。すげ〜遠くて往復するだけで地球時間で30年くらいかかるけどもう調べに行くしかない!!!そんなわけで片道の巡航が終わりコールドスリープから目覚めると自分以外全員死んでいた!!どうしよう!!!
というお話でした。
コールドスリープの弊害で最初は自分が何者かも含めて記憶喪失。宇宙船の中で手がかりを見つける度に死んでいる同僚や地球での記憶を取り戻していきます。宇宙船パートと地球パートが交互に挿入される構成です。
地球パートは大好きでした。こじつけご都合化学も多分にありますが、とにかく天才たちが集まって地球の危機を救おうと奮闘するのはアツいですよね。ロシア人もアメリカ人もたくさん活躍するので現状を思うと悲しいですが...
とにかく情景が容易に浮かぶシンプルながらもわかりやすい表現にずっと唸らされ続けていましたが、ミステリ的な答え合わせパートと全体的な掛け合いの面白さが素晴らしい分、宇宙船に生じた困難をワクワクさんのしょうもない工作で解決しましょうみたいな化学の実験パートがあんまり好きじゃなくて気を抜くとツイッター開いてるので気合いで毎日布団で読みました。よく眠れます。
ただしバディとのやりとりや特に最終盤の展開は最高としか言いようがなく、特に終わりの2ページは最高に美しいのでおすすめです。
クッソむかつくけど仕事が出来る上司が過去パートでほぼずっと同行してくるんですが、オタクだからマキマさんで脳内再生され続けて困ってました。