“あの”ホロウナイトそのままの楽しさ、ひりつき、難しさ、イラつきを味わえる続編『シルクソング』を真エンドまでクリアしました。(ゲームパスでプレイ。1000円でこれが遊べていいんですか?)
今回は自機のホーネットが前回のカブトムシくんより強く、俊敏なジャンプやダッシュキャンセルも完備しており、終盤はまるでスマブラのような機敏な戦闘で脳汁を搾り取ってきます。
思い出に残る魅力的なサブキャラとの描写や、戦闘ごとに変わるサウンド、そして極上のボス戦で間違いなく元を取っているゲームと言えますが、コントローラーを放り出したくなる瞬間も豊富に取り揃えてあるゲームで、間違いなく人を選ぶだろうなと思いながらブチギレと喝采が交互に続く35時間の旅となりました。ボリューミーでしたが、終わった今は本当に寂しい
製作者が用意した嫌がらせに引っかからず、どれだけあしらえたかで評価ががらりと変わりそうです。
自分はアクションゲームかなり得意なのが幸いしてこの評価なんだろうなというのが正直なところですが、声を大にして言いたいのは終盤が本当に面白いゲームなので中盤つまんなくても辞めずに頑張ってほしい……! ということ。
以下とてもよかったボスの名前などを挙げつつ詳細を書いていきます。

ボス戦が面白すぎる
前作もそうでしたが、とにかくボス戦が楽しい2Dアクションゲームです。横に並ぶのは『Nine Sols』くらいじゃないでしょうか。
前述したように自機であるホーネットが恐ろしく強いです。「いつでもキャンセルでき、走り続けられる超速ダッシュ」「攻撃をキャンセル可能な早いジャンプ」「下攻撃を当てると追撃できる」「上攻撃完備」「めちゃくちゃ便利な浮遊」「少し貯めはあるが長距離の横移動」「判定ガバガバのパリィ」と、徐々にめちゃくちゃな強さになっていき、プレイヤーがそれらを使いこなすやりごたえが最大の魅力です。
それに合わせて終盤のボスも異常な強さとなっていきます。
素早く動き被弾を誘う攻撃というよりも、大きく動いて避けるギミック系のド派手攻撃が避けていて楽しく、被弾した際の納得感を演出していました。
そして今作は敵がとても硬い。しかし、最初は無理そうに見えて意外と隙のある敵のパターンを見切れると、面白いように殴れるようになり、撃破タイムはどれも3分~5分ほどで設計されているようです。このあたりの緻密さは8年の醸成を感じるもので、本当に文句なしの体験だったと思います。
特に演出が素晴らしい「からくりの舞踏者」や、戦い方やBGMもかっこよく作中屈指の強さを誇る「カーメリタ」は他に類を見ないほどの楽しい戦闘でした。2章中盤~3章のボスはどれも特徴的で、コンパチ感がほぼなかったのも良かったです。
サブクエやボス戦の演出が最高すぎる
自分で味わってほしいので写真だけ置いておく。




このほかにも地図姉のラストクエストや緑の王子、真エンド分岐の演出など、本当に心揺さぶられる感動や絶望ばかりで、これを2Dアニメーションで表現しているのは圧巻でした。
システムの古さにどう向き合うか
昨今ではあまり見なくなったベンチセーブ(しかも遠い)のせいで再戦までが長いのは1章から3章まで一貫していて、それはボス戦を適当な上振れ狙いでやらせないためだったり、戦略を立てる時間、クールダウンの時間にしてほしいという作者の美学なのではないかと自分は好意的に解釈しています。
しかし、ベンチやファストトラベルの開通に金がかかる仕様や、装備品が1枠コンパスで埋まること、ファストトラベルまで徒歩で向かわなければいけないことなど、このゲーム以外で未だに存在したら「プレイ時間かさましさせようとするのやめろや」と間違いなく言っている仕様に関してはやりすぎだったと思っています。正直この辺がなければ5~6時間はクリアまで短かったはず。
「面白いボスしか出さない」という美学の犠牲か、粗悪な足場での雑魚ラッシュが目立つのも微妙なポイントでした。勝ったときは気持ちいいのでいいんですけど……。
このあたりで評価を落としているとは思えど、この辺が無かったらここまでの「ホロウナイト感」というのは無かったとも思うので、前作の雰囲気を大事にした結果なのであれば、まあ仕方が無いのかなと思うような、思わないような……全体的にものすごく職人気質で頑固さみたいなのを感じるゲームでした。俺の料理の味が気に入らないなら来なくていいですよみたいな。そういう尖りこそ求めていたものなので自分的には嬉しかったですが、まあ批判されるのもわかるなと思っています。
でも本当に最高でした。俺がここまでアクションゲームの経験を積んできたのはシルクソングのためだったんだなと思うレベルで面白かったです。
実際、最高峰のメトロイドヴァニアである
発売後、かなり仕事が忙しくなり帰ってからの自由時間2時間でゆっくりと遊んでいましたが、本当に夢のような楽しい毎日を過ごしていました。
自分はメトロイドヴァニアというジャンルが本当に好きで、これまでもたくさんのタイトルを遊んできましたが、シルクソングも最高峰のゲームだったと思います。
圧倒的な資金力を全て演出にぶち込んだ『Ori2』、異常な謎解きをストーリーに絡ませ壮大なアドベンチャーに仕上げた『Lamulana2』、魅力あるタオパンクをパリィ偏重のソウルライクとして仕上げた『nine sols』、重厚な物語を美しいドット絵で彩った『Phoenotopia』……等々、欠点はあれど、このあたりの名作に肩を並べる作品であることは間違いないと思っています。一番近いというか、勧めたいのはナインソールを楽しく遊べたくらいのアクション慣れしているユーザーでしょうか。
ボスを倒すとすけべができる『FlipWitch』(R18注意)、グラップルアクションの『Rusted Moss』など、個性派メトロイドヴァニアもたくさんあるので、もしシルクソングが難しくしんどくて無理だったという人がいたら、是非『Ori2』からゆっくりとこのジャンルに慣れて、いつかシルクソングに戻ってきてほしいなと願うばかりです。