Rusted Moss 感想

最後まで遊べる完成度ながら序盤の楽しさに比べると終盤は尻すぼみ
ビジュアルや世界観、触り心地が良い分非常に惜しい作品

Rusted Mossは4月に発売したフックアクション(グラップル)を主軸としたメトロイドヴァニア。2,000円のメトロイドヴァニアとしては完成度が高く、ENDER LILIESほどの小奇麗さは無いが、「あ~そろそろメトロイドヴァニア食べたいな」期に入った筆者の欲を満たしてくれるゲームだった。

(相変わらずキャプチャの画面が小さくて申し訳ありません)

こんな感じで一般的な2Dアクションのさわり心地を担保しながら、グラップルという確実にストレスの溜まるアクションをどう触らせるかについて非常に良く練られている。
・落下ダメージは終盤まで1点しか食らわず、落ちても直前に立っていた場所から復活する。
・グラップル中も武器を自由に使用でき、着地しないまま戦うとボーナスダメージが入るアイテムなどもある
・2段ジャンプなどの安易なキャラ強化ではなく、基本的にはグラップルを強化して行けるところが増えていく
など、グラップルのボタンを気軽に押してもらえるような趣向が凝らされている。

その確実にCelesteを意識した触り心地はかなりの完成度だが、終盤どうしても難しくするにあたって上記に挙げたような楽しさよりも面倒臭さが勝っている。接触してはいけない足場と、敵の弾幕、異常なダメージなどどうしてもリトライが多くなりがちで、セーブポイントも遠くストレスが溜まる。
極めつけは中盤手に入るロケットランチャーに慣性がついており、射撃と同時にジャンプするとかなり高く飛び上がることができるため、グラップルを想定している場面でもすっ飛ばせる場所が多い。そこは一貫してグラップルが大事なゲームで良かったと感じた。難しすぎる事への配慮だとは思うが、自分は付き合えたとも思う。

妖精王ティターニアなどの妖精伝承がベースのストーリーは、大きなカタルシスは無いが好みのテイストだった。人間と妖精の寿命差問題、領土問題、それに少しだけポストアポカリプス。救いは無い寄り。
荒いが美しいドットと、およそボス戦とは思えない変なBGMが謎の雰囲気を醸し出しており、何より国内産ゲームであるかのような違和感のないローカライズはPlayismがよくやってくれているのだろう。全体を通してそこそこ楽しめた作品だと思うが、気になる部分も多いゲームだった。

エンディングDかなり納得いってないので非常に悲しい気持ち。なんで…