のすのゲーム感想ブログ

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ソシャゲ大嫌い人間が『崩壊スターレイル』を嫌々遊んだら、たったワンシーンの輝きに打ちのめされた話(後半ネタバレあり)

友人の熱心な布教に負けプレイすることに。

はぁー……たぶん楽しめないと思うけど、付き合いでクリアしてやりますわ。

 

序盤から楽しめないところが多い

・正直戦闘は面白くなく、(ループに持ち込むまでと、フェーズ変化直後の緊張感は楽しい)構成やシナジーなどもガチャ引いてキャラがそろっていること前提なので自分は味わえず。

・どう考えたって無いほうがいいパズルがあまりにも多すぎる。台座を調べるだけとか。

など、これは序盤だけではなくピノコニーの最終盤までゲームとしてどうかと思う点が目につきました。

特に戦闘に関しては妙に敵が硬く、ヒール量が相手の攻撃力を上回っているため勝ちが確定しているのに、アタッカー(レイシオと麻雀ガキ)とシナジーのある連中がいないためにただ殴ることしかできないのが苦痛でした。

しかし、育成やガチャに意義を感じさせるための難しい戦闘は本編とほぼ完全に切り離されているため、読み物として遊ぶハードルは恐ろしく低くて助かりました。サブスクだけは契約しましたが、これだけ楽しませてもらってこの金額でいいんだろうかと思うほど。フォフォが出たら課金しようかなと思っています。

うちのエースアタッカー、麻雀ガキ

遊ぶ前は友人がこのゲームの「デイリー」を消化しているのを見て、あまりにも面白くなさそうで絶対に遊びたく無いと予習しており、実際ほぼ印象は変わりませんでした。

しかし、実際遊んでみるとストーリー中のシンボルエンカウントは居眠りしない限りはほぼ走って無視できるし、イベント上必要になる戦闘シーンではゲストキャラが介入したりギミックがあったりとアクセントをつけて展開してくれるので全く苦ではないことに気づきます。エンカウントしてしまった際も爆速オートがあるし……おそらく普通のRPGのようにいちいちこのバトルやらされていたら途中でギブアップしていたでしょう。

とはいいつつも、もらった石でどう考えてもチート性能のキャラを引けてしまったから、ラッキーな方かも

ただ、戦闘システムが面白くないと言いましたが、ボス戦だけは白熱して遊べました。キャラが揃っていなく、2週間ほどでストーリーを走り抜けたために育成リソースが無い状況で挑む終盤のボス(特に2.1と2.2ボス)は非常にやりごたえがあり、構成を見直す楽しさなどもあって10回ほどリトライした末に倒せた瞬間はかなりの達成感がありました。

週制限アイテムがどうしても足らなくて、パッシブが開放できないままピノコニーボスと戦ううちの符玄

キャラが揃い、育成リソースが十分に整えば、エンドコンテンツ系の構成パズルも楽しそうだとは感じるものの、正直その辺は自分向きじゃない要素なのでやらずに済むのはただただ有難かったです。やりたい人だけやってねスタイル好きよ。

この先からストーリーのネタバレがあるので注意してください!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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肝心のストーリーの話ですが、これも正直「仙舟『羅浮』」編までは「なんか異常なほど駆け足なメインストーリーだな」くらいの感想でした。

特に一話の「ヤリーロVI」編は総集編アニメのようなぶっ飛ばし方で進行し、戦場で生まれた友情とか言って明らかにオタク狙いのうすら寒い百合や、ド派手なラスボス戦をやられても全然感情移入できませんでした。

ストーリーが終わり、正直に難色を示していた際、友人に「ここで楽しめなければこの後も微妙かも」という大嘘を言われ、一時は引退も考えたものの、別な友人は「俺も思ったけど2話から徐々に面白くなったよ」と共感してくれたので、我慢して続行しました。

羅浮編も中盤までは非常に丁寧に進行し、中華SFをふんだんに味わえるロアや脇道の設定が多くてとても面白かったのですが、丹恒と合流するあたりからまたヤリーロの時のようなぶっ飛ばしジェットコースター駆け足ストーリーに戻ってしまい、ボス戦の熱さ自体はよかったと思ったものの、そこ丁寧にやってよ!となってしまい、やっぱりストーリーの作り方の波長が合わねえのかもな~と思っていました。ここまでは

 

羅浮のサイドストーリー…面白すぎィ!!!!!!!

雲上の五騎士の話……急に面白くないすか……????どうした?急に……。

なんでこれメインストーリーでやらないの?とハテナマークが100個くらい浮かぶ面白さで、鏡流の同行クエやったあと3日くらい白珠のことしか考えられなくなりました。

本当に1秒も満たないような白珠のフラッシュバックがずっと心に残ってしまう構成は見事としか言いようがなく、主人公(プレイヤー)が一切かかわることの無い五騎士のまた別の物語に思いを馳せることができました。

しかもこれにより、ストーリーでたまに登場してにぎやかすだけだった白露がとてつもなく魅力的なキャラクターに変貌するというのも……これ……俺が好きなやつじゃないですか!!!!

白露「知っておるか?『前世の賢契は、来世の師』……わしらも前世では、友人や師弟の関係だったのかもしれぬな

ヴォイ泣き(ヴォイと泣くこと)です。

 

というわけで評判のいいピノコニーへ

ピノコニーは今までのメインストーリーと比べて、単純にボリュームがバカみたいに多いので、今までの総集編みたいなストーリーという印象はかけ離れていましたが、弊害として不要なシーンもあるなと思いました。

例えばストーリーも盛り上がってきたと思いきやオーディションをさせられたりするところはFF14みたいな脇道の逸れ方するなと思いましたし、特にパズルが妙に気合入ってるのにクソしょうもないものばかりで、この日は昼にラーメン食べたのもあってひどい眠気と戦わせられました。

こちらそのラーメンになっております

しかし、ホタルとのデートや、これまで以上に観光が楽しいピノコニーを見て回れることが何よりもワクワクさせてくれ、気合の入ったカットシーンや戦闘の演出は心の底から楽しいと思えました。

そして何より、心の底から「すごい」と思えたシーンと出会うことができました。

一見自分たちの境遇とは関係ないと思われていたピノコニー。その中でも異彩を放っていた案内人ミーシャが、実は自分と同じ“開拓”の道を歩む人間だった(それも先輩にあたる人!)。主人公だけが使えた人の感情を操る「クロックトリック」も開拓の道を歩んでいるからこその能力であり、そして「ピノコニー編の大オチ」(だと自分は思っている)である、

おじいさんがその懐中時計をくれた日、ぼくは初めて気が付いた。それが懐中時計ではなく……『コンパス』だったということに。だから君の名前は、本当なら『コンパスボーイ』になるはずだったんだ……そして『時計屋』こそが……『ナナシビト』なのさ。

というセリフに完全に打ちのめされました。

これで暗転して終わるオシャレすぎる脚本に「オオオオ!!」と咆哮とため息が入り混じる声が出ましたし、畳みかけるように直後のシーンで調和主人公の覚醒シーンも入る。この特盛ラーメンのような展開が嫌いなプレイヤーはいないでしょう。気持ち良すぎておかしくなりそうでした。

ラフ編の五騎士編もかなり楽しめましたが、このたった4クリックで完結するセリフだけで50時間以上にも及ぶ『崩壊スターレイル』を遊んでよかったと心の底から思いました。

もちろんこの後に続く夢境という設定を活かしたどんでん返しも好きですし、ラスボス戦も大好きです。ヤリーロでは上滑りしていた演出も、ここまで丁寧にやられたらバンザイするしか無い素晴らしいものへと昇華されていましたし、複雑なストーリーの最後がここまで王道でアツいものになるという正々堂々パンチも大好きです。やっぱさあ……ボス戦でボーカルソング入る演出好きなんだわ……。

そして、オタクに「黄泉の設定は予習しておいたほうがいいよ」と言われていたので(助かりました)崩壊3rdのファンがまとめてくれているスタレ勢に向けた動画を拝見したのですが、

????(実際には孤児院で一緒になった血のつながっていない姉妹らしい)

これを知っていたらヤリーロも超絶面白かったのでは……? あの上滑りしていた百合ってそういうシーンだったんか?そういや、下町を見ながら二人で和解するシーンには孤児院があったような……?

……

ここまで長々ととりとめのない乱文を読んでくださり、ありがとうございました。

次回、崩壊3rdの感想でお会いしましょう。

 

なんか劇団みたいな設定で潜り込んできたホタルがクソみたいな棒読みし始めたシーンマジで好き