キャラがゲームの都合に合わせて急に2段ジャンプできるようになるんじゃなくて、なんか別の方法で高いところに登る手段を提供するやつ♪
それって『Animal Well』かな~ それって『Animal Well』のことだね~♪
好き好きだいすき~♪
クリアまで5時間、クリア後のおバカな謎解きで10時間。
定価3000円と、この値段にしてはボリュームが無いが、良クオリティに見合うと感じた。PS+でも遊べるので、サクッと遊ぶならそっちのほうがいい。
ぶっ壊せ! 正規ルートなんて知るか
同作はセリフ一切なしのビジュアルだけで謎解きをするメトロイドヴァニア。セリフがない分プレイヤーは体当たりでゲーム内の仕様を理解し、明らかに行き止まりの場所が行き止まりではないことに何度も気づく構成が死ぬほど気持ちいい。(あと、セリフがないからやりすぎな謎解きが本編中は無いのもいい)
正直本編に関してはどれが正規ルートなのかわからない。夢中でガチャガチャやってたらいつのまにかクリアしてしまっていた。
明らかに手順がきれいな犬マップなどもあれば、こねくり回してる間にいつの間にかマストアイテムをゲットできて、そのあとにマップを探索していると、たくさんの仕掛けを解いた末にさっきのマストアイテムの部屋について「?????」となったりした。超おもしれえ。
大きな特徴として、アイテムの使用用途の隠し方が絶妙にイケてるゲームであることが挙げられる。1つのルートを探求すると詰んだとしか思えない場面が何度か来て、それが別ルートで手に入れたアイテムによって打開される……と思いきや、後から気づくアイテムの別の使い道を知ることで、「ああ、ここ最初のアイテムだけで行けたのか」という気づきも。
おそらく、プレイした人それぞれが別なクリアの仕方をするゲームで、クリアしたからといっておいそれと共有できないネタバレ厳禁な魅力も内包しているところがメチャクチャに好みだった。
個人的には後述するモロモロで(Void Strangerとかアレとかソレとかみたいな)大好きなやりすぎ謎解きゲーに並ぶほど手放しで絶賛できないが、知識アンロックによってゲームをめちゃくちゃに破壊する楽しさが思う存分味わえるところは文句なしに楽しかった。
ちょっと怖めのビジュアルも好みだし、もちろんアクションは手に馴染むこだわりのもの。出来はとても良いと言っていいだろう。
良くないところもある
・言語がない体当たり的な謎解きが楽しいゲームなのに、謎解きに必要なアイテムの中に使用制限があるものがある。これのせいで試せなくて長時間スタックするのはアホらしい。体当たり的な謎は実は体当たりじゃないところも後から開示されるが、これ先に取る人いるのか…?俺が悪いか?なあ
・上と同じく、トゲが多いマップなどは被弾も多くなる。壁全部殴りたいくらいの感じなのにいちいちそれでセーブポイントまで戻らされるのは単に面倒くさいだけだった。死んでも進捗リセットされないだけまだマシではある。
・本編のぶっ壊しっぷりからクリア後の謎解きはもっと盛大に破壊していくんだろうなと思いきや、本編の続きくらいの感じでしかなかったので、楽しかったしめちゃくちゃな問題がなくてすぐ終わったけど、拍子抜けではあった。
(なんかクリアしたと思っていろいろ調べてたらシークレットウサギとかいうのがいるらしいから、もしかしたらまだ終わってないしここから手のひら返す可能性はある)
万人に勧めたい変なメトロイドヴァニアとして新たな名作が出現したのは喜ばしことなので、ちょっとおかしな謎解きゲー入門としてクリアしてもらって、この後VoidとかLamulanaとかをやっていただければと思います。